売買百景(2)
2021/01/21
約20年ほど前に、後輩のお客様を引き継ぎました。公務員をされておられ、内容も問題がなく自由設計でお家を建てていただきました。
しかし、引き渡しの3日後にご主人のお父様のガンが発見されたのです。
ご主人様は長男様でお父様の付き添い等が必要となり、姫路の実家に戻らなければならなくなりました。
一日も新居で生活をすることなく、売却をするお話となったのです。
しかしながら、住宅⁺諸費用迄をローンで組まれており、抵当権の設定は諸費用部分までとなるため、
売却金額は諸費用を上乗せした金額となり、高くなってしまいます。
結局売却金額と実勢とが伴わず2年間の月日が流れました。
2年が過ぎたある日、「お父様が快方に向かわれ、自分たちが建てた家に住む」と連絡が入り、売却活動を中止しました。
しかし、住宅ローンの控除は引き渡し後6か月以内に住民票を新居に移さなければならず、2年の月日から住宅ローン控除は受けることができません。
運命のいたずらとはきれいなお話に聞こえますが、実際会った売買百景です。
ご参考に。